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執筆者の写真川村 栄作

40代からの体を理解する




最近、足腰が弱ってきた、やけに疲れやすいと感じる人も少なくないかもしれません。

50代になると日常生活を支える全身の筋肉や体幹の筋肉が本格的に衰えてくるからです。


順天堂大学(医学部解剖学・生体構造化学)の坂井建雄教授は中高年の筋肉の衰えについて次のように語ります。


「下肢の筋肉は最も早く20代後半から衰え始めます。


問題となるのは日常の活動を支える全身の筋肉や体幹の筋肉です。


これらの筋肉は50代ぐらいを境に急激に衰え始めるのです。」


「歳を取っても、トレーニングをして筋力を戻していけば・・・」

と考える人もおられますが、実はそう簡単ではありません。


歳をとると一度落ちてしまった筋肉はなかなか戻りません。

しかも、(男性の場合は特に)筋肉を作り上げる男性ホルモンも同時に落ちていくため、筋肉はつきづらくなります。


それでは筋肉を維持するためには何が重要となるのでしょう。


実は、体幹部の筋力は男性では45歳、女性は50歳まで緩やかに上昇する、反対に四肢の筋力は低下しやすいことがわかっています。


このことから低下しにくい体幹筋(骨盤から脊柱・胸郭にかけて)を鍛えるエクササイズや筋力トレーニングが筋肉量を保つために効果的と考えられます。


運動は行った分だけ自分に返って来ます。当然、何もしなければ何も返ってきません。


筋肉は全身の40%の重量を占めており、運動はもちろん血液の循環や熱を産生し体温を保つなど様々な役割を持っています。


筋肉は激しい運動によって傷つきますが、その時筋繊維のそばにある「サテライト細胞」が新たな筋繊維を作り出します。


ただし、年齢を重ねるとサテライト細胞の数が減少し、生き残ったサテライト細胞の増殖能力も衰えていきます。


筋肉量が減少するのはこうした理由によるものです。

エクササイズやトレーニングを行うことでサテライト細胞が増加することもわかっています。


そして、40代以降にみられる筋力低下の影響の中でも、注意しなければならないのが夜間頻尿です。(夜間に1回以上起きる症状を「夜間頻尿」といいます。)



膀胱周囲の筋力低下もさることながら、他にも夜間頻尿はいくつかの病気が隠れいている可能性があるため、注意しなければなりません。



大きくは「動脈硬化」をはじめ、「糖尿病」にかかっていると夜間頻尿が多くなります。

ほかにも、「睡眠時無呼吸症候群」や「前立腺肥大症」による影響や、加齢による自律神経失調から睡眠自体が浅くなり夜間頻尿となる場合もあります。


40代以降で起こる筋力低下と夜間頻尿は様々な病の入り口といえます。

夜間頻尿が目立つのであれば、一度かかりつけ医に相談すると良いでしょう。

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