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執筆者の写真川村 栄作

脊柱管狭窄症の7~8割はセルフケアで改善します!





背骨は医療用語で脊柱といいます。


首の部分は頚椎、胸の部分は胸椎、腰の部分は腰椎といいます。


頚椎は7個、胸椎は12個、腰椎は5個あり、それぞれに穴が空いています。


これらの骨が連なった脊柱の中心部はトンネルのように空洞になっており、その部分を脊柱管といいます。


この脊柱管の中を脳から伸びた太い神経の束である脊髄や、さらにそこから伸びた馬尾神経が収まっています。


この脊柱管が狭くなり、中を通っている神経が圧迫され、痛みや痺れなどの症状が現れる病気が脊柱管狭窄症といいます。


頚椎で起こることもありますが、多くは腰部で起こるため腰部脊柱管狭窄症と呼ばれます。


脊柱管狭窄症の多くは年齢と共に増えるため、加齢が原因と考えられています。日本では約350~500万人もの人が脊柱管狭窄症になっていると推計されます。


歳をとると、脊柱管の内側を通る靭帯が分厚くなったり(肥厚:ひこう)、椎間板が薄くなったり、椎骨に棘のような突起(骨棘:こつきょく)ができて脊柱管が変形することがあります。

すると脊柱管の形が変わり神経を圧迫するようになるのです。


他にも、日頃の動きの癖や姿勢など日常的な動作が積み重なって脊柱管狭窄症を引き起こす場合があります。


特に、脊柱管が成長の過程で広くならなかった人の場合は、一般的な発症者よりも早めの30~40代で、脊柱管狭窄症の症状が出やすくなります。

脊柱管狭窄症の主な症状は、お尻から下肢にかけての痛みやしびれです。


腰部の脊柱管には、脊髄から枝分かれした馬尾という神経や、神経根という神経の根本部分が通っています。


また、骨盤のつけ根からお尻、太ももの後ろ、ふくらはぎから足先にかけては、座骨神経という神経が走っています。馬尾神経や神経根が圧迫されることによって、座骨神経に沿った足腰の部位に痛みやしびれが現れます。


脊柱管狭窄症の代表的な症状〇〇跛行


脊柱管狭窄症の代表的な症状に、間欠跛行(かんけつはこう)があります。


これは、しばらく歩くと足に痛みや痺れが出てきて歩けなくなるのですが、休むとまた歩けるようになるというように、歩く・休む・歩くを繰り返す症状をいいます。

悪化すれば、続けて歩ける時間がさらに短くなってしまいます。


また、腰を後ろに反らすと痛みや痺れが強くなるという症状もあります。

腰を後ろに反らすことで、脊柱管がさらに狭くなり神経を圧迫するのです。


脊柱管狭窄症が重度になると、足に力が入らなくなったり、感覚の麻痺や排尿・排便障害が起こることもあります。


放っておくと人生が大きく変わってしまう病気です。ですが、治療法もあります。


脊柱管狭窄症の治療


治療法は大きく分けると手術と保存療法(手術以外の治療法)があります。

保存療法は


正しい姿勢や生活の工夫 理学療法 装具療法(コルセットを装着する) 薬物療法(痛みや炎症を抑える薬や筋肉の緊張を緩める薬などを服用する) ブロック療法(神経や神経の周囲に局所麻酔薬や抗炎症薬を注射する) があります。


これらの治療法の中で、近年大きな変化が見られるのが❷の理学療法です。


理学療法には電気や温熱を使った「物理療法」や、理学療法士が患者さんに直接触れて行う「徒手療法」やリスク管理を図った上で行われる「運動療法」があります。


物理療法:主に患部の血流を良くする

徒手療法:関節の動きを円滑にしたり、筋肉の緊張を操作し目的とする動作を円滑にする

運動療法:特定の筋肉を増強させることで関節の負担を減らしたり、動きやすくする


従来は、脊柱管狭窄症や腰痛のリハビリというと、電気をかけたり、温めたり、マッサージをしたりといった物理療法が主流でした。


治療では、専門の理学療法士が患者さん一人ひとりの姿勢や筋肉の状態、関節の動きなどの状態をチェックします。

そして、痛みなどの症状を改善するための運動やストレッチを指導したり、正しい姿勢や症状を軽減するための生活の工夫をアドバイスしたりします。


脊柱管狭窄症は患者さん自身が積極的にセルフケアに取り組むことで、症状を改善させることが可能な疾患なのです。


多くの患者さんは、「脊柱管狭窄症は手術をしなければ治らない」と思っていらっしゃいますが、それは誤解です。


MRI(核磁気共鳴画像法:かくじききょうめいがぞうほう)検査などで、脊柱管の狭窄や神経の圧迫が認められても、全く自覚症状がない人もいれば、症状が強い人もいます。

神経の血行や炎症、筋肉や骨の状態など、体の内部の環境が人それぞれ異なるからです。


たとえ脊柱管の狭窄や神経の圧迫があっても、症状が出ないところまでよくなれば、脊柱管狭窄症は「改善した」といえます。そのための有力な手段が、運動療法や姿勢の改善といったセルフケアなのです。


当院では、脊柱管狭窄症を改善するセルフケアとして、独自の10秒エクササイズ(理学療法士監修)を導入しています。


10秒エクササイズは特定の筋肉に必要なだけ刺激を送ることで、筋肉のアンバランスを改善する方法です。

1部位10秒でできますので時間もかかりません。

お薬ではないので副作用もありません(筋肉痛ぐらいです)。

特別な道具も必要ありません。

一度覚えて習慣にしてしまえば将来の自分のためにずっと良い効果を出し続けてくれます。

少ない投資(10秒運動)で大きな利益(健康)を産むことができます。

気になる方は整体院アセットまでお問合せください。


脊柱管狭窄症の影にはアンバランスな筋肉が隠れています。

スポーツジムなどで筋肉を鍛えてもこのアンバランスは改善されません。

むしろ、よりバランスが悪くなることや、リスク管理が行えない運動によって症状を悪化させる原因となることもあります。



緊張した筋肉をほぐして痛み物質の排出を促進

脊柱管狭窄症の運動療法には、主に次のような効果が期待できます。

まず、こわばった筋肉や靭帯をほぐし、緊張を和らげること。

筋肉や靭帯の緊張がほぐれると血行がよくなり、神経に栄養や酸素が十分に行き届くようになります。痛み物質や炎症物質の排出も促されます。


また、適度な運動で筋力が強化されると、背骨や骨盤、下半身を支える力が強くなり、姿勢の改善や背骨の腰椎にかかる負担の軽減につながります。

これらの相乗効果によって、足腰の痛みやしびれなどの症状が緩和していくのです。


また、セルフケアは運動だけでなくストレッチ合わせて行うことも重要です。


脊柱管狭窄症の患者さんのほとんどは、股関節がガチガチにかたまっています。

腰痛を恐れて動かさないため、よけいに股関節周りがかたくなるのです。

症状を改善するには、股関節周りの柔軟性を高めることが不可欠です。


股関節は、背骨と両足をつなぐ骨盤の下に位置する人体最大の関節で、全身の姿勢にかかわります。

お尻や太ももの筋肉がやわらかくなり、股関節の動きがよくなれば、骨盤の動きもよくなります。

背骨と骨盤の位置関係も修正され、ひざがきちんと伸びて、よい姿勢がとれるようになります。

その結果、腰椎にかかる負担が減り、足腰の痛みやしびれなどの症状が軽減します。

痛みやしびれなどの症状が軽くなれば、自然と活動量や運動量も増え、全身の筋力アップにもつながります。


10秒エクササイズもストレッチも継続することが大切なので、習慣化しやすいタイミングで行うのがベストです。

朝起きたとき、お風呂上がり、仕事が終わったときなど、日々の生活の区切りに各ストレッチを取り入れると、習慣化しやすいでしょう。

特にお勧めなのは、朝の起床時です。

就寝中は、体温が低く血流が悪く、筋肉や関節もかたい状態になっています。

寝起きに各ストレッチを行えば、ウォーミングアップになり、体が動きやすくなります。


また、入浴後は体が温まってほぐれているので、効果が高まります。

間欠跛行のある人は、歩く前の準備として行うといいでしょう。

最近は、コロナ禍の影響で家で過ごす時間が増えました。座りっぱなしの生活や運動不足が原因で、脊柱管狭窄症の症状が強く現れる人も増えています。

運動不足は、筋力の低下を招いて、体のバランスや姿勢がくずれ、脊柱管狭窄症の悪化につながるのです。

こうした観点から、筋力の低下を防ぐためにも、ぜひ各10秒エクササイズとストレッチを日常生活に取り入れてください。


*脊柱管狭窄症が原因で足腰の痛みやしびれが出ていると自分では思っていても、椎間板ヘルニアや変形性股関節症など、実は別の病気が原因だったというケースもあります。

まずは、整形外科の専門医の診断をきちんと受け、どのような運動や姿勢・動作の工夫が必要なのか、きちんとアドバイスを受けることをお勧めします。



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