原因がなんだかよくわからない。体のあちこちに出る痛みや不調・・・
そのうちの多くが「骨盤のゆがみ」によって引き起こされている可能性があります。
骨盤は上半身と下半身をつなぐ体の要です。
今回は骨盤のゆがみが体に及ぼす具体的な影響と、骨盤のゆがみを生み出さないためのポイントを見ていきましょう。
骨盤のゆがみが体に及ぼす具体的な影響
あなたを悩ましている症状がこの中にないかどうかチェックしてみてください。
この中に当てはまるものがあればあなたの痛みや不調は骨盤のゆがみが原因になっているかもしれません。
①しぶとく治らない肩こり
骨盤の上には背骨がありますが、土台となる骨盤がゆがんでいると当然その上の背骨(腰椎・胸椎・頸椎)肩甲骨周りもゆがんできます。
土台がゆがんでしまうと、当然その上の背骨もゆがみます。
猫背や反り腰などの姿勢は、肩こりや腰痛の大きな原因の一つです。
慢性的な肩こりや腰痛だけでなく、ぎっくり腰や寝違えなどの急性のものであっても、日頃の姿勢の積み重ねが原因となります。
骨盤がゆがむと良い姿勢を保てなくなるため、肩こりや腰痛を引き起こす根本原因の一つとなるのです。
②むくみ・冷え性
骨盤のゆがみは骨盤内の血液循環を滞らせます。血液循環が悪くなれば内臓に届くはずの血流が低下します。その分内蔵機能も低下します。循環不良は末端まで暖かい血液が届かず、冷えやむくみの原因となります。
③便秘
便秘にもいくつかの種類がありますが、その中の「弛緩性便秘」と言われるものの原因の一つは骨盤の歪みによって腸の機能が低下することが原因と考えられます。
骨盤のゆがみと水分や食物繊維の不足など、様々な要因が重なって便秘が引き起こされることがあります。
④生理痛・不妊
骨盤の歪みは子宮や卵巣の状態にも影響を及ぼします。
本来骨盤に保護されているはずの子宮や卵巣が、骨盤がゆがんで血流が遮られてしまうことで機能が低下したり、形が歪むことで痛みや不妊を引き起こすことがあります。
⑤痩せにくい体質になる、下半身太りになる
体の中心に位置する骨盤のゆがみは、全身のゆがみにつながります。
骨盤がゆがむことで骨を支える筋肉のバランスが崩れ、血流も悪くなり、代謝が落ちます。
すると脂肪を燃焼しにくい、痩せにくい体となってしまうのです。
ゆがんだ骨盤の周囲の筋肉は特に硬くなります。
この硬さは筋力増強の硬さではなく、肩こりのように体を固めてしまう硬さです。
動きが少なくなるとその上に脂肪が乗りやすくなります。
そのため、お腹やお尻、太ももなど下半身が太くなるのです。
⑥坐骨神経・関節痛
骨盤のゆがみは全身の骨を歪ませるので、骨盤から離れた部位にもゆがみが出ることがあります。例えば骨盤周りの左右の筋肉が均等に働けなくなり、どちらかに過剰に収縮が入った状態になると、坐骨神経や股関節痛、膝の痛みなども引き起こされる原因となるのです。
⑦顔のゆがみ
骨盤を土台にしてその上には脊柱が、さらにその上には頭蓋骨が載っています。
当たり前ですが、土台がゆがむとその上はバランスを取ろうとします。この時に筋肉の働きに左右差が出ます。これが顔のゆがみの原因となるのです。
⑧自律神経の乱れ
脊柱には自律神経が通っています。
骨盤のゆがみは脊柱の側の筋肉を硬化させます。
硬化した筋肉は自律神経を挟み込み、神経の通り道を締めてしまい、自律神経の乱れにつながるのです。
他にも更年期障害・頭痛・めまい・耳鳴り・睡眠障害・歯列の歪み・夜間頻尿・寝ても疲れが取れない・朝起きれない・・・骨盤が原因となって全身に及ぼす症状は恐ろしいほど多岐にわたります。
骨盤のゆがみは、まさに全身を不調に陥れる可能性があります。
そもそもなぜ骨盤が歪むのか
骨盤が歪む原因は日常生活の中に隠れています。
100%左右対称に体を使って生活している人間は1人もいません。
(オリンピック選手なども例外ではありません。)
日々の体の使い方や動かし方のクセの積み重ねが歪みを作り出しています。
例えば
・足を組むときはいつも同じ方の足で組んでいる
・カバンや荷物を持つときの手(腕・肩)は決まっている
・立っている時はいつも同じ方の足に体重が乗っている
・鏡で自分を見ると肩の高さが揃っていない
など、思い当たる節はありませんか?
日常生活の中で無意識のうちに行っていることそのものが、歪みの原因となっているのです。
また、女性の場合は妊娠・出産など各ライフステージのイベントが男性よりも大きく体に負担を強いてしまうため、特に骨盤の歪みが生じやすくなっているのです。
歪みを軽減するためのポイント
ほとんどの方が骨盤に微小なゆがみを持っている可能性があります。
痛みや不調を軽減する、または、骨盤ゆがみをこれ以上大きくしないために、今できることがあります。
まずはあなたの骨盤がどうなっているかを知ることで、正しい対策ができます。
自分の骨盤が歪んでいるかどうかをチェックする方法
・壁や柱など平で真っ直ぐのものに腰と背中をピッタリ合わせて座ります。
(この状態で膝を閉じます)
・自分の膝の位置に少しでも左右差があれば、あなたの骨盤はゆがみがあります。
骨盤のゆがみが見つかったあなたは、次のことを試してください
・骨盤周りの固まった筋肉をほぐします。
・まずはお風呂などで体を温めた後、仰向けに寝た状態でパートナーや家族に、骨盤を片方からゆっくり揺らしてもらうとリラクセーション効果が得られ、筋肉が緩みやすくなります。
・次は運動です。長座位の姿勢から片方のお尻を持ち上げて前に出す。
そして次に反対側も同じように・・・これを繰り返していくことで、骨盤周りの筋肉のアンバランスが調整されていきます。
専門家に任せる
自身の骨盤の状態がわからない場合や、自分で運動ができないまたはめんどくさいという方は、専門家に丸投げしてしまうのも一つの方法です。
自分の勝手判断で運動を行なって、かえって悪くしてしまう。
こんなことがないように専門家に任せるのも良いでしょう。
専門家に任せるメリット
①骨盤の歪みの原因を見つけられる。
②ゆがみの対策と修正の方法を教えてもらえる。
③おまかせで自分の姿勢や動作などを写真や動画に撮って施術前と施術後を比較できる
④間違った方法を行ってさらに不調を招くことがない
デメリット
①費用がかかる
②施術者に当たり外れがある
③スケジュール調整が必要
せっかくゆがみを整えても、その状態をキープできなければ、やはり元に戻ってしまいます。
すごく勿体無いですね。
骨盤まわりに限らず、全身の筋肉をバランス良く整えていくことが重要になってきます。
安易にバランスボールを用いると転倒や痛み・不調が増悪する場合もあります。
骨盤のゆがみって思っているよりもずっと怖いものです。
もちろん、全ての不調の原因が骨盤というわけではありません。
しかし、骨盤を整えることが快適な生活を手に入れることに繋がることは間違いありません。
まずはあなたの生活の中で、体の使い方や動かし方を意識してみることから始めてください。
ゆがみのない体を少しづつ目指していきましょう。
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